大学入試改革(数学編)

前回は国語について大まかに説明をしました大学入試改革。数学も同様にこれから変わっていきます。
現行のセンター試験の数学では全問マークシートによる解答であり、問題も「流れ」の中で出てくる数式を答える問題でありました。簡単に言えば、「知識」に重点を置いた問題であります。しかし、大学入学共通テストでは「考える」ことに重点を置いた問題になるようです。
具体的には、「条件を変化させても2次関数のグラフの頂点が第3象限にいたことの理由を記述せよ。」のような問題があります。冷静に考えていき、さまざまな条件を合わせていくと自ずと答えは出てくる問題ではあります。しかし、「これだ」という明確な答えが無い分、受験生はとても不安な気持ちでこの問題を解くことになったでしょう。また、試験時間内に「冷静に」考えることができるかという問題もあります。
国語でも数学でも、おそらくほかの教科についても、「知識」に重点を置いた問題から脱却していくものと思われます。「なぜ」や「どうして」といったことを意識した問題作りが行われていき、受験生はそれを問われていくのです。この考え方はまさに現在の「とにかく解き方を覚えろ」という受験指導への国からの警鐘なのでしょう。「なぜのこの公式を使うのか」や「どうしてこの結果になるのか」などをしっかりと吟味していく受験指導に我々もシフトしていかなければなりません。どのようにしてその力を養っていけるのかなどは、我々もまだ研究の余地があります。
年末年始と受験改革ついてお話をしてみましたが、折を見て考えていこうと思います。
佐藤