健康か、経済か

経済と健康、どっちを取るか…

 

かつて日本が高度経済成長と呼ばれる発展を遂げていた時期にも、同じような二者択一がありました。その頃の日本はあくまで経済を優先させ、国民の健康や命は二の次だったように思えます。

 

たとえば水俣病や四日市ぜんそくなどに代表される公害病。大気や海はいくら汚してもいい、地元の人たちの健康を損ねてもいいから、工場を動かせ、カネを儲けようという時代が生んだ社会悪です。

 

やがて生活水準が向上しおカネに余裕が生まれると、環境を守ろう、自然にやさしくという風潮が生まれます。もちろんそこには人々の健康も含まれ、命を大切に、働きすぎて死ぬなんて無しにしよう、という考えかたにも繋がります。

 

つまり国全体が貧しかった時代は、人の命は今よりも軽視されていたのですね。「衣食足りて礼節を知る」ではありませんが、暮らしに余裕ができてようやく基本的人権に目が向けられ、排水・排ガスの規制や週休2日制なんかが実現可能になったというわけです。

 

では今回の新型コロナウィルスはどうでしょう。医療崩壊を防ぎ国民の命を守るために、経済活動をストップさせるべきなのか。働かないとおカネが入ってこないから、ある程度の経済活動には目をつぶるべきなのか。一斉休校や緊急事態宣言は、的確な判断だったのか…

 

答えはまだ出ていませんし、誰も経験したことがない難しい問題です。皆さんも考えてみてください。ただ、子供が学校にも行かずいろんなことを我慢してるのに、大人が遊んでていいのか、手本見せろや、とは強く思います。

ニシダ